2005年09月05日

ECサイトにとってのアフィリエイト


ECサイトにとってのアフィリエイト



このところのアフィリエイトブームの影響もあってか、ECサイトでアフィリエイト・プログラムを導入するところも急激に増加している。

一部のASPからはほぼ毎日新規プログラムの案内メールが届く。

たしかにアフィリエイト・プログラムがネット上での広告手段として有効なことは知られている。大手ASPでは宣伝の意味も兼ねて、アフィリエイトでの成功例が紹介されている。

しかし、そこにはアフィリエイト・プログラムの内容を知って、上手に進めるECサイトとそうでないECサイトとの間に著しく大きな差があることも事実だ。

あるASPは、広告主にもアフィリエイトサイトを経験してもらって、アフィリエイトサイトへの取り組みを考えて欲しいと言ってもなかなか実行されないし、単に登録をすれば勝手にアフィリエイトサイトが売ってくれると解釈しているようなところもあるとしていた。

ECサイトに対して、アフィリエイトサイトを経験するようにというのはともかくとして、ECサイトがアフィリエイト・プログラムについての知識を持つことは絶対に必要であろう。

なぜなら、アフィリエイト広告は従来型の単なる表示広告とは明らかに異なるものだからだ。

アフィリエイトは「提携」を意味し、広告主とアフィリエイトサイト側が提携することによって、アフィリエイト側が自身の運営するサイト(ページ)上にアフィリエイト広告を掲載し、基本的にそこから成果が出た時にコミッションが発生する仕組みになっている。

アフィリエイトサイト側は、提携にあたって費用は発生しない。つまり無料で始めることが出来るというのが一つのポイントになっているが、そのためある意味では極めて安易に取り組むところが多い。

ECサイト側にとっては、ASPのシステム利用料のみでASPに登録されている多くのサイトに広告を掲載してもらえること、さらには販売実績が出た時のみアフィリエイトに報酬を支払うということで、効率がよいとあって、これもまた安易に取り組むところが多いのは実情といえよう。

アフィリエイトは、いわゆる代理店契約の無料版ともいえよう。通常、代理店契約をして販売推進を行う場合、販売店側は様々なツールや情報を代理店側に出し、時にはセミナーなどを開催してレクチャー、教育を行っていくものであろう。

つまりそこには双方に真剣さが要求される。

アフィリエイト・プログラムという便利な機能によって、それが簡素化されたことによって双方が安易に流れてしまっている現状があることは間違いないと思う。

その結果、アフィリエイトサイト側にも言えることだが、アフィリエイト・プログラムをよく知ったECサイトとそうでないECサイトとの間に格差が出来るのは当然であろう。

簡単に言ってしまえば、ECサイトにとっては、いかによく売ってくれるアフィリエイトサイトを見つけるか、同時にまたアフィリエイトサイトが動きやすいような広告素材の提供や、各種情報をいかに提供出来るかが大きなポイントとなる。

そのことによって、アフィリエイトに力を入れるアフィリエイトサイトはより良い情報をページ上から出すことが出来、ECサイトはその恩恵を受けることになる。

楽天市場のような巨大モールが良いからといって出店しても、きちんと動かない店はやがて撤退を余儀なくされるように、アフィリエイト・プログラムにおいてもそれは同じであろう。

アフィリエイトにはアフィリエイトなりにその進め方がある。その方法をECサイト、アフィリエイトサイト双方が理解して展開させた時に、真に提携の効果が発揮され、双方にとってメリットのあるものになるだろう。

BtoCのECサイトである限り、最終的にはエンドユーザーにいかに訴求するかが成果の分かれ道になる。窓口はいずれもWebサイト、Webページであるから、Webページからの表現、告知についてECサイトがその部分に神経を使うのは当然といえる。

重要な告知、変更については、適時ECサイトからアフィリエイトサイトに対して通達がなされるが、それらを遵守出来ないアフィリエイトサイトが提携解除になることはやむを得ないだろう。

今後、ますますこのような傾向は出てくるものと思われるが、そのような経過を経てアフィリエイト・プログラムがネット上でのマーケティングの一つの手段として定着していくものだろう。

それらを先取りしたところが、先行としてのメリットを享受することも間違いないものと思う。






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