雑誌記事に思うアフィリエイト
週刊SPA!の3月7日号に、「ネットで楽して大儲け!の落とし穴」という記事があった。たまたま遠方に出かける時だったので、車内で読むのにいいか・・・と思ってついつい買ってしまった。
まあ、エンターテイメント系の雑誌なのでその中身はともかくとして、その中にアフィリエイトで50万円の赤字という記事があり、その経緯が書かれていた。
簡単に儲かるという話を鵜呑みにしてしまったとあり、アフィリエイトサイト運営にあたった8ヶ月間の収支や経緯が紹介されているのだが、結局、その8ヶ月間に40万弱の収入を得て、その間に使った経費が88万余ということで、ざっと50万円の赤字とあるわけだ。
その経費明細があったので、見てみると、広告12万3000円、有料サイト登録27万8000円、メルマガ有料紹介など12万5000円、サーバー代6万余、HP制作7万、バナー制作1万5000円、通信費19万円、資料書籍代2万3000円余となっていた。
なんでや!?
ここでの紹介例は、サラリーマンをやっていていわば副業としてアフィリエイトサイトをやろうとしたとある。株で損失を出したのでそれを埋めようと思ったともあるが動機はなんでもいい。
それより大きな間違いは、ネットビジネスというような言葉を勘違いしたんやろな。
アフィリエイトはもともとプロバイダ料金以外は無料(タダ)で始めることが出来るとして始まったものだ。アフィリエイトをしようがしまいが、インターネットをするからにはプロバイダー料金はかかるわけだから、ブロードバンドで定額性になれば、その意味ではそれも無料と言える。
また、アフィリエイトというのは、極めて細かい収入を積み重ねるものであって、一発でっかい収入などということはありえない。
まあ、アフィリエイトで年収ン百万とか、簡単に何十万が入るなどという情報に踊らされたのだろう。また、そのために各種の経費もかけないとあかんなどと思われたのかも知れない。
すべて間違いのもとや。
アフィリエイトで、1件何十円とか百円台、ええとこ1000円台のコミッションを積み重ねるのに、なんでそんな初期投資をするのか?
金をかける必要などどこにもない。要るのは時間というコストや。
有料サイト登録などしなくても、アクセスを集めることは出来る。まともなページを作れば良いだけだ。やがてはアクセスがあり、そしてそのページの作りが良ければ少数アクセスでも必ず成果が出る。
サーバー代なども必要ないだろう。プロバイダに無料スペースがなければ、FC2などの無料スペースだっていくらでもある。HP制作代て何や?HPは自分で作るもんや。バナーだって、Windowsに付いているペイントで十分出来る。
そう見ていくと、上記のほとんどは使う必要のなかったカネや。
つまり、ネットビジネスという言葉にまやかされ、ビジネスである以上、初期投資は必要などと思ってしまったからだろう。
先に書いたようにアフィリエイトは本来タダで始めるものであり、成果が出てきたら次に展開を考えるべきことや。
必要なのは、時間とそしてビジネスセンスということになる。ビジネスセンスというのは、着眼であり、表現であり、ページ構成。
そしてなによりページがどう作られるのかというHTML知識や。
形だけビジネスライクにしようなどというのは大きな間違いで、カッコをかまうものではない。きちんとしたページ作りで、役立つ情報を出していけば必ず成果は出る。その情報がたまたまアフィリエイトリンクになっているだけのことだ。
ちなみに、このSPA!に取り上げられている各記事は、当たり前の人間が当たり前の判断をしていたらなにもこんなことにならんかったという例ばかりである。
ネットもリアルも同じ。ネットが特別な世界と考えるからおかしなことになるわけで、利用しているのは人間だ。